これは、2018年9月のことである。
大多喜町を走るメイン道路の国道297線沿いに、「オリブ」という名の小さなショッピングセンターがある。
その中にある鮮魚店では、そんじょそこらのサカナ屋には置いてないサカナをしばしば見かけるのだが、今回はなんと、カメの手を置いてあった。
ラベルには兵庫産とある。
カメの手を初めて食べたのは、今から30年ほど前になろうか、対馬に旅した際の食堂でだ。
出された吸い物の中に入っていたので、「珍しいですね。カメの手ですか・・」と言えば、ご主人から「よく知ってますね」と返ってきた。
そして食べてみると、カメの手はこんなに旨かったのかと感激した覚えがある。
そしてその後、どこかの飲食店で、もう一度食べた記憶があるが、そちらの記憶は定かでない。
ただ、サカナ屋に置いてあるのを見るのは、今回が初めてだ。
そこで迷うことなく購入。
家に帰って、塩ゆでにして食べてみた。
第一印象。
こんなもんだったか・・・?
なにか、記憶と違う。
記憶では、アサリとまではいかないが、身がプリプリしている感じだったが、今回のはヘニョーっと痩せている。
爪の内部にある肉も、軟骨みたいなものが歯に当たり、可食部分はほとんどない。
食べた感想としては、珍味は珍味だが、記憶しているほどの感動はなかった。
貝は春から夏にかけて旬を迎えるものが多いので、カメの手もそうなのかな?
とすれば、9月では、もう旬を過ぎ、それゆえ身が痩せているのかな?
あれこれ思いつつ、ネットで調べてみたところ、旬は5月~8月初という記事を見つけた。
やっぱりそうか。
9月ゆえ時期的に遅かったか・・・?
などと一人合点。
しかし、この店でカメの手を買えるということを知っただけで、今回は満足。
来夏は、この店に行く頻度を上げてみるか・・・・と、リベンジに燃える鮮魚人であった。
※2018年10月23日
天津産と書かれたキンメダイ1500円がトロ箱の中にいるのを発見。
「購入時は店員に声掛けを」という張り紙があったので、カツオを捌いていた店員に声をかけたが、終始無言で、仏頂面のままだ。
「ウロコをとりますか?」どころか、品物手渡し時の「有難うございました」すらない。
あの店員だけが特別かもしれないが、いくら魚に良いものをそろえても、これではダメ。
こんなことでは、足が遠のいてしまう。
店長たる者、店員教育が一番大事だということを改めて認識させられた。