これは2019年8月のことである。
ちょっと遠いが、ここならではの鮮魚に出会うことが多い千倉の越紋鮮魚店。
前回は昼過ぎに行って朝獲れ鮮魚は未入荷だったので、今回は13時30分に行ってみた。
この時間ならOK。
メバルやスマなど、10数種類の朝獲れ鮮魚が並んでいた。
一番気に入ったのは、カイワリみたいな魚。
これまで買ったカイワリの数倍はありそうな魚体だ。
聞けば、クロカイワリという魚らしい。
ただ、売約スミとのこと。
これは残念だった。
仕方ないので、次に気になっていた魚を購入。
名を聞けば、ヒゲダイとのこと。
越紋には何10回と来ているが、初めて見る魚だ。
今がシーズンか?と聞けば、年中揚がっている魚とのこと。
タイミングが合わなかっただけらしい。
値段は1匹1200円で釣りがきた。
帰って捌いてみると、ウロコが非常に硬い。
半身の半分ほどとったところであきらめ、ウロコのついた皮ごと、3枚におろすことにした。
後でネットで調べると、ヒラメのようにウロコのついたまま皮をひくのが正解だったようだ。
腹を開くと、結構くさい。
今朝獲れたはずなのに・・・。
船上で魚を放り投げるなどした際に内臓の一部が損傷したのだろうか?
食べてみれば、カマの部分にのみ臭さが移っていて、煮ても焼いても臭さが感じられた。
それ以外の部位は、刺身もアラも臭みなし。
刺身は厚め薄め、醤油ポン酢と、いろいろ試したが、結局のところ、薄めに切ったものを醤油で食べるのが最もうまいと感じた。
その食感は、やや柔らかめの肉質で、脂がたっぷりのっている。
そして、コクのあるうまさに加え、臭いというのではなく、磯の香りがほんのりと感じられた。
特に秀逸だったのはエンガワの刺身。
脂ギトギトの弾力感ある食感で、旨味は濃く、こんなのは初めてだった。
一方、アラは塩焼きと煮つけにしてみたが、身離れはよく、双方、おいしくいただけた。
どちらかと言えば、煮付けのほうが好みだったが・・・。
捌くのが大変なこの魚。
見かけたら、また買ってみたいものだ。