これは、2018年11月のことである。
保田を通る際、いつもは素通りする127号線沿いの鮮魚店、佐平治商店。
近くで食事した際、ウチの魚は佐平治から仕入れていると聞いていた店だ。
小さな魚屋ゆえ入りづらく、また魚種は少ないかもしれないということで、これまで一度も覗いてみなかった。
それが今回、ODOYA鋸南店訪問時、珍しく購買意欲をそそる魚がなかったため、行ってみることにしたものだ。
時は平日の12時すぎ。
朝方に風はほとんどなく波も穏やかだったので、漁はあったと思われる日だ。
店の横に空き地がある。
後ろから車は来ていない。
そことで空き地に駐車し、「見せてもらえますか」の一言。
空き地に駐車OKの言葉をもらい、店内を覗いてみた。
中には女性2人と男性1人。
男性は、一度もこちらを見ることなく、小さな鯵を沢山開いていた。
どこかの飲食店に卸すのだろうか?
さて、本日の品ぞろえ。
ブチ太いヤガラが1本いたが、残念ながら売約スミとのこと。
あと、ピカピカ銀色に光っている太刀魚が数本あったが、これも売約スミ。
その他の魚といえば、赤ムツ、金目鯛、真鯛、etc。
どれにしようか迷うところだ。
そこで、「本日入ったものは?」と聞けば、鯵とイボ鯛、あとは樽で活かしてあるカンパチetcと言われたので、そんじょそこらの鮮魚店では買うことができない獲れたてイボ鯛の大きなヤツ2匹を購入した。
2匹合わせて500g弱で税込み950円也。
リーズナブルな値段だ。
帰って刺身にすれば、獲りたてだけあって、身に透明感がある。
イボ鯛の刺身は何回か食べたことがあるが、透明感があるのは初めてだ。
そして食感は、本来は肉質が柔らかい魚なのだが、若干のコリコリ感が感じられる。
脂の乗りは十二分で、強めの旨味も感じられる。
これはウマイ。
買ってよかったと大満足だ。
翌日、半身をペーパータオルで包み冷蔵庫で寝かせていたものを刺身で食べたが、余計な水分が飛んだ感じで、初日より美味しく感じられた。
翌々日は、内臓をとった状態で1匹丸ごと、氷を入れたクーラーで熟成させたものを、これまた刺身で食べた。
2日後になると、さすがに透明感とかコリコリ感はなくなっているものの、それなりの旨味は残っていた。
全般、印象としては、初日95点、翌日100点、翌々日80点・・・といったところだろうか?
これでまた、お気に入りの鮮魚店が一つ増えたのであった。